「パウチ・クック」

「パウチ・クック(ポリ袋調理)」とは、半真空のポリ袋の中で自然調理して、食べる際にポリ袋ごと鍋で温めて食する調理法のことです。一流ホテルや割烹料理店などでも広く活用されている「真空調理法」の”簡易版”です。保存は、冷蔵でも冷凍でもOKの、とても便利なスキルです。冷蔵庫に保存している間に、食材に必要な味が付くので、調理の手間が大幅に削減できます。また、食材を長期にわたって保存することが可能なので(冷凍なら、約1ヵ月間)、食材の賞味期限切れ等による廃棄ロスも大幅に減らすことができます。
 調理のプロセスは、至って簡単です。
①買ってきた食材に熱湯をかけ、アク抜きをする。
②料理に必要な食材を切り刻む。
③調味料を用意する。
④キッチン用ポリ袋に食材と調味料を入れ、手で馴染ませる。
⑤水を張ったボウルにポリ袋を漬け、水圧を利用して空気を抜いていく。
⑥口をクルクルと捩り、上のほうで縛る。
(何日か、冷蔵または冷蔵後)
⑦鍋底に皿などを敷いて、お湯を沸かす。
⑧冷蔵庫から取り出したポリ袋を平らにして、お湯に浸ける。
⑨指定時間(料理によって異なる)が経過したら、ポリ袋を取り出して、皿に中身を空ける。

 以上の手順は、(株)日本真空調理推進会のWebサイト(URLは下記)の中で、動画付きで詳しく解説されていますので、ご参考にして下さい。

「ポリ袋調理」のメリットは、以下の4つです。
①調理に最小限のオイルしか使わないので、ヘルシー
②食材に含まれる栄養素を逃さない
③一つの鍋で、一度に、たくさんの料理を作ることができる
④鍋もフライパンも汚さないので、後片付けが楽


 詳しく、見ていきましょう。まず、一番目の「最小限のオイルしか使わないので、ヘルシー」という点。これは、調理法から考えて、当然の結果ですね。何しろ、冷蔵庫から取り出したポリ袋を、お湯に浸けて温めるだけの調理ですからね。「最小限のオイル」というのは、最初に、ポリ袋の中で味付けする際に使う油脂のことを指していますが、半真空状態での味付けのため、それらの調味料の使用料も、従来の約半分で済むのです。半真空状態だと、調味料の浸透が、よくなるからです。
 2番目の「食材に含まれる栄養素を逃さない」というのも、冷蔵庫から取り出したポリ袋を開けることなく、そのままの状態で調理するわけですから、当然ですね。栄養素の逃げようがない。ちなみに、通常、野菜を鍋で茹でた場合、野菜に含まれる水溶性ビタミンの約4割がお湯に溶け出すと言われていますから、「パウチ・クック」が、栄養面でも、いかに優れているか。
 3番目の「一つの鍋で、一度に、たくさんの料理を作ることができる」。これも、他の調理法にはない、優れた点です。やろうと思えば、一つの鍋で、主菜、副菜、汁物など複数のメニューが一遍で作れちゃうわけですから、手間と時間も省けるし、燃料代の節約にもなる。「パウチ・クック」様様と言ったところです。
 最後に、「鍋もフライパンも汚さないので、後片付けが楽」。いいですね、これ。料理をする人なら、皆、そのジレンマに悩まされているはずですが、料理は、種類を作れば作るほど、鍋だフライパンだと、いろんな調理器具が必要になり、後片付けの作業量も膨大。でも、この「パウチ・クック」だと、冷蔵庫から取り出したポリ袋を温める鍋以外、調理器具は必要ありませんから、楽なこと、この上なし。調理器具を洗う手間が、大幅に削減されます。

 他に、「パウチ・クック」には、煮込み料理が、通常の調理法よりも、短時間で、煮崩れなく作れる、といった利点もありますので、ぜひ、いろいろと研究してみて下さい。





































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