「塩+砂糖 ポリ袋漬け冷蔵」


「塩+砂糖 ポリ袋漬け冷蔵」とは、買ってきた食材を洗って、そのままキッチン用ポリ袋に入れ、塩と砂糖で味付けし、冷蔵保存する方法です。「味漬け冷蔵」という広い概念の”塩+砂糖漬け限定版”ということになります。こうすることで、食材に必要な味が付き、冷蔵後の調理の手間が大幅に削減できます。もちろん、取り出して、そのまま食べることもOK。「野菜の浅漬け」などは、その典型ですね。
 また、食材をある程度、長期にわたって保存することが可能なので(約5日~1週間)、食材の賞味期限切れ等による廃棄ロスも大幅に減らすことができます。
 調理のプロセスは、至って簡単です。
①買ってきた食材を水道水または塩水で洗い、キッチン・ペーパー等で水気を拭き取る。
②分量の塩と砂糖を混ぜる。
③食材(野菜の場合は、キッチン用ポリ袋に入れる前に、切り刻む)をキッチン用ポリ袋に入れて、塩&砂糖ミックスを万遍なく振りかけ(野菜の場合は、呼び水も必要)、指で広げる。
④食材の入ったポリ袋を持って、ポリ袋の上から、片方の手で食材に塩&砂糖ミックスを馴染ませる。
⑤両手で食材にポリ袋を密着させるようにして、空気を抜く。
⑥ポリ袋の口を手で押さえて、クルクルと巻いて捩り、きゅっと結ぶ。
⑦冷蔵庫に入れて、1~2日休ませる。

 ここまで、慣れれば20分。食材の味付けは、冷蔵庫がしてくれるので、あとは、調理の都度、ポリ袋から必要な分量を取り出して、調理するだけです。ただし、「塩+砂糖 ポリ袋漬け冷蔵」の保存期間は、約5日~1週間ですので、まとめて冷蔵する場合は、この期間で食べられる分量に限定しましょう。

塩と砂糖の、調味料としての力

「塩+砂糖 ポリ袋漬け冷蔵」のジューシーとも言える味の秘密は、食材の旨味を引き出す塩の力と、隠し味となって食材にコクを与える砂糖の力にあります。2つの、これらの調味料としての力が相まって、漬けて冷蔵している間に、食材が熟成して、思いもかけない旨味が出てくるのです。なので、調理する際には、特に、新たに他の調味料を必要としません。ただ煮るだけ、ただ焼くだけでも、十分、コクのある美味しい料理になります(食材によっては、塩の代わりに味噌や醤油を使うことも可)。
 さらに見落とせないのが、「塩+砂糖 ポリ袋漬け冷蔵」による、食材の日持ちの改善です。これは、塩の持つ殺菌力と脱水力、そして、砂糖の持つ保水力によります。以下に、「塩+砂糖 ポリ袋漬け冷蔵」したときの、食材別の保存期間をまとめてありますので、参考にして下さい。
 また、野菜の場合は、キッチン用ポリ袋に入れる前に、切り刻む必要があります。指定の切り刻み方に自信のない人は、食品メーカー、「キッコーマン」のサイトに、切り方別×野菜別に写真入りで詳しく解説されていますから(しかも、動画付き)、そちらを参照して下さい。URLは下記です。


※画像をクリックすると、出版社のページに飛びます。

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漬ける前の
処理
保存期間
豚固まり肉(肩ロース)
5日~1週間
牛もも薄切り肉
5日~1週間
アジ(三枚おろし)
骨抜き等
4~5日
タイ(切り身)
4~5日
キャベツ
ザク切り
10日
白菜
ザク切り
10日
トマト
櫛形切り
10日
キュウリ
2等分切り
10日

(荻野恭子著『ポリ袋漬けのすすめ』と『続ポリ袋漬けのすすめ』(いずれも文化出版局)を元に、主な食材だけを抜粋して作成)



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