2018年11月4日日曜日

調理のプロセスを見直し、組み替える

 食べるものは可能なかぎり自分で作る、つまり、自炊派の人々の、昨今の一番の悩みは、一日のライフサイクルの中で、買い出しや後片付けも含めた、クッキングに費やしている時間をどうしたら短くできるか、ということではないでしょうか。しかも、できれば、出来上がった料理のクオリティは落とすことなしに。
 その実現は、これまで当たり前と思っていた、従来の、調理のプロセスを少しばかり組み替えることで、かなりの程度、可能です。しかも、その組み替えは、もう一つ、後ろに隠れた問題である、冷蔵庫内の「食材廃棄ロス」の削減にもつながるとあれば、トライしてみる価値あり、ですよね。
 皆さんの周りには、なぜかわからないけど、食卓を整えるのが神業的に速い人、いませんか? 素質や才能の問題? いえ、違います。短い時間で、食卓に料理を用意できるのは、日ごろからの心がけ。具体的に言えば、「どこかにムダはないか…」と、絶えず頭の中で、調理のプロセスの見直し・組み替えを行ってきた、その積み重ねによるものなのです。換言すれば、食卓を整えるのが速い人というのは、イコール、頭の中で調理のプロセスの見直し・組み替えが自然にできる人なのです。
 そのノウハウを”盗む”ためには、調理のプロセスを一度、紙に書き出してみることが必要です。しかも、「今日は何を食べようか」とレシピを考えるところから、食べ終わって、後片付けをするところまで、範囲を広げて、考えてみることがミソ。
 プロセスは、肉・魚といった主材と、野菜などの副材では、若干、異なりますので、今回は、「肉・魚」について見てみましょう。「肉・魚」の調理のプロセスは、概ね、6つのプロセスからできています。


 レシピを考える
   ↓
   ↓
 買い出し
   ↓
   ↓
 必要に応じて、下味付け
   ↓
   ↓
 切り分ける
   ↓
   ↓
   調理
   ↓
   ↓
  後片付け


 この中の、いったい、どのプロセスに、時短と食材廃棄ロス削減のネタが潜んでいるのか。着眼点は、人それぞれだと思いますが、当クッキング・サイエンス研究所は、以下のように、一連のプロセスを組み替えることで、調理の時短と食材廃棄ロス削減は、かなりの程度、実現可能だと考えています。


 まとめて買い出し
   ↓
   ↓
 必要に応じて、切り分ける
   ↓
   ↓
 冷蔵庫の中で味付けしながら保存
   ↓
   ↓
 冷蔵庫の中にあるものでレシピを考える
   ↓
   ↓
   調理
   ↓
   ↓
  後片付け


 どこが、どう変わったか、わかりますか? プロセスの数は増えていません。しかし、順番は大きく変わりました。ある意味、これまでの調理の常識を覆す(?)ものですが、じつは、これ、料理研究家をはじめ、予約が取れない、伝説の家政婦さん、さらには、食卓を整えるのが神業的に速いスーパー主婦の間では、今や、当たり前のように実践されていることなのです。(⇒次回に続く



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